書籍出版のお知らせ
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12/24 Amazonより発売
宝石箱のような小さなArt BookがAmazonから発売され、既に多くの方に手に取っていただき大変感謝しております!
この一冊の発売に際して、ここに辿り着くためのプロセスについて綴らせていただきます。
少し長くなりますので、お時間がある時にご覧いただけましたら幸いです。
プロローグ1
2016年6月に、愛する夫と全財産を失い
3歳の次女を連れて再起を図ろうとした過去があります。
現実というのは本当に厳しく、その状況から立ち直り、路頭の迷いから抜け出して人生を再構築するには最低3年はかかると覚悟しました。
人には絶対にお金を借りない。生活保護を受ける選択は、この身体が動けなくなった時。そうやって何がなんでも生き抜く。そう決めて、見知らぬ不動産屋さんに頭を下げ、畳一畳ほどの貸倉庫を借り、処分できないものだけを詰め込みました。
当時の私には貸倉庫代 月々7,000円さえなく、恥ずかしながら消費者金融で16万円貸していただけたものの、それもあっという間に底を尽き、なんにもできない自分に無力感しか感じない毎日を過ごします。
冷蔵庫や車を手放し、わずかなお金に代え、1台の自転車を購入し、なんとか食いつないだ3年間
なんとか人生を前へ進めよう。
そう奮い立たせて顔を上げても、ふと気がつけばうなだれるように、背中が曲がるほど頭が下がり下を向いている。
理不尽に背負った600万円を越える借金
家も車もない、もうダメかもな。そう何度も何度も思いました。
当時、一週間で10kgも痩せてしまうほど憔悴しきっている中で、振り絞るように弁護士に相談し、提起した2つの裁判は4年に渡りました。
結果はどちらも私の全面勝訴
最終公判では私の主張が全て認められる結果となり、その時裁判長からいただいたお言葉に、これまでグッと耐えてきたものが一気に吹き出し、裁判所中に響き渡るほど嗚咽したのを今でも鮮明に記憶しています。
その日は、偶然にも発端となった日と全く同じ
最後まで諦めず戦い続け、そして正義を貫いたのは人生ではじめての経験でした。
時間はかかったけれど、しっかり時間をかけて再起するという選択をして本当に良かったし、人に自慢できることではないけれど恥じることでもないと思っていたので、いつかどこかのタイミングでお話できればと思っていました。
プロローグ2
裁判が結審し、気持ちも晴れやかに。
全財産失った上に背負わされた借金600万円だけど、健康で働ければ必ず返せるし、返せる自分になってみせよう。
養育費がもらえない(支払われない)なら、逆に養育費なんか必要ないくらいに稼げる自分になればいいだけのこと。
そういう強い自分を築いていきたい。そう腹の底で決めて、ようやく新しい一歩を踏み出した年
一切絶っていたSNSを少し開くようになり、たまたま開いたインスタから目に飛び込んできたのは、色鮮やかで幻想的な滲み、儚げで美しいアート
それがアルコールインクアートとの出会いでした。
まさに 『 一目惚れ 』 です✨
もうそれからは本当に一心不乱でした。
土台作りとインスタ毎日投稿に集中し
ひたすら描き続けた2020年
完全独学で、何が良くて何がダメなのかも分からず、コロナ禍でアルコールが手に入らない時期が重なったりと、すごくすごく苦戦した一年。
でも。すごくすごく希望に満ち溢れていて
『全てはここに辿り着くために必要だったんだ』
そう心から感じることができた一年でした。
アートに出会った一年後 2021年には
約束どおり東京 代官山で初個展を開催
アートをやり始めてあっという間の一年半
この頃には、描いた総数は2,000枚を超えていました。
アートでの土台が芽吹きはじめた2022年
それらを実らせた2023年
アートに出会った2020年、はじめの3ヶ月の時点で立てた3年の事業計画に基づいて、そのほとんどを叶えました。
2024年にはやりたかったことの多くは後回しになり、まだまだ叶っていないこともあるけど、でもその土台は既に完了していて確実に実現に向かっています。
そして予想していなかったこと、当初の事業計画には全くなかった多くのことも沢山叶えてきた5年間でした。
生きていれば色んなことが起こるし、夢や希望が感じられない時もあります。
プロローグ1で綴ったようなこともすごくすごく辛かったけれど、だからって自分が不幸だとは思ったことがなく、波乱万丈だったとも特に思っていません。
ずっとずっと若い時に犯罪被害に遭い、犯罪被害者として長年そのトラウマに苦しんだり鬱になったりもしたけど、そんなことを不幸だと認識しなかったのは、たぶん生まれ持った『生命力』があり、不幸回路というのがそもそも私には存在しなかったから?なんて思ったりもします。
もともとネガティブだったわりには、そうでないことも多く。『私ってツイてる。ラッキーに恵まれてる!』とはなかなか思えなかったけれど、逆に『私って不幸』とも思ったことがないのも、なんだか人間ってやっぱりすごく不思議でおもしろい生き物だなぁと思います😊
プロローグ3
アートの世界では私のことを疎ましく思ったり不快に感じたり、言動の強さに萎縮しちゃうから近づきたくない人が多いことは、私なりにはちゃんと感じていて。
だけど特定の誰かを攻撃したり足を引っ張ったり、戦うような姿勢は持っていないし、そんな世界は毛頭望んでいないことを知っておいていただけたら嬉しいです。
こういうのはきれいごとに聞こえると思うけど、みんなが良くなったらいいな。ってシンプルにそう思ってます。
ただ、やりたいこと叶えたいこと、叶えたいスピード感や実現可能な未来は人それぞれ違うわけで、それでいいし、人と比べがちとはいえその呪縛みたいなものは、たぶん幻想じゃない?って疑うのもいいんじゃないかな。
別に私のことを好きになってほしいとかでもないし、好かれたいとかもないんだけど、そこに『誰か』がいると、自分の望む世界のど真ん中の椅子にその誰かを座らせてしまっていることになるもんね。
それが疎ましく感じる私(Hana)が座ってるなら、そんなもん “ペっ”て退かしてもらわないと。
私からそこに座りに行ったわけじゃないので、そこは私にはどうにもできない領域だということをご理解いただけたらと思います。
私にはまだまだ叶えたいことが沢山あって、ロードマップに描いて推し進めながら、結構必死に向き合って努力をしてきています。
それが裏目に出て色々言われるのも仕方ないよねって思いつつ、だけどちゃんと汲み取ってくれていたり、何も聞かずただ変わらず周りにいてくれたり、付かず離れずにいてくれる人たちばかり。
そんなあったかいみんなに守っていただいて今が在ります。
ホントにホントにありがとうございます✨
大切にしたいと思う人たち、目の前にいてくださる人たちをちゃんと大切にできるよう、これからも誠実に取り組んでまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします✨
ここまで読み進めてくださった方は気になるところかなと思うので、念の為記述しておくと・・・
理不尽に背負った600万円以上の借金と、例の16万円もちゃんととっくに完済していますし、3歳だった次女は来年中学に上がる歳になって、普通に親子喧嘩しなから二人の生活を楽しんでます✨
そして今年の秋
ふと舞い込んだ『 出版 』 という贈り物🎁
『 Hopeful 』 が12/24(火) Amazonより発売されました。
私の異常ともいえる細かな拘りにお付き合いくださり、この一冊にご尽力いただいた”ことのは出版”のyumiさん✨
@yumirinsgram
そのyumiさんとの出会いはまだはじまったばかりだけど、きっとゆっくり長く育ませていただけるご縁なのだなぁと感じています。
この度は本当にお世話になりありがとうございました✨
アート以外で世に出すことに向き合い、やりたいことをやりたいようにやるんじゃなくて、どうやったら心地いいと感じていただける一冊になるだろうか?
いつでもすぐそばにあって、ふとした時にパラパラッとめくるような、そんな日常に溶け込む一冊。
手に取ってくださった方の日々を遮らず、決して踏み込まず、だけどそっと力強く味方になれるようなそんな存在、そんな一冊にしたい。
そう願ってこだわり抜きました。
それでも、やはり原画を超えるものにはなりませんでした。
そのことについては本書でも触れています。
私が思う表現者としての根幹がそこにあり、だからこそ展示を続けています。
そして預けるだけの展示ではなく、自らそこに立ち、足を運んでくださる方々を出迎え、お話させていただく機会を創っています。
そのスタイルはこれからも変わることはないし、この命ある限り、希望溢れる豊かさの限り両手を広げてお待ちしています。
是非会いにきてください✨
これからも、焦らず奢らず遠慮せず。
私らしい選択と努力を積み重ねて、100年先まで咲かせたい日本の技術を生み出していきます。
ここまで読み進めてくださったことを心から感謝申し上げます✨✨
初出版 【 Hopeful 】プロローグ~完~
KANADEL ART Hana